コラム

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【2026年8月改定】高額療養費制度が変わりました

10月 15, 2026

 

~乳がん治療中・手術を控えた患者さんへ~

皆様、こんにちは。ブレストクリニック堂島です。

2026年8月1日から、「高額療養費制度」の一部が改定されました。

「制度が変わって負担が増えるの?」
「これから乳がんの手術や抗がん剤治療を受けるけれど、費用は大丈夫かな……」

このように不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、高額療養費制度の改定によって何が変わったのか、乳がん治療を受ける患者さんにどのような影響があるのかを分かりやすくご紹介します。

そもそも「高額療養費制度」とは?

高額療養費制度とは、1か月(月の初めから終わりまで)にかかった医療費の自己負担額が一定の上限を超えた場合、超えた分が払い戻される制度です。

条件を満たせば、医療機関の窓口で支払う金額をあらかじめ上限額までに抑えることもできます。

乳がん治療では、

  • 手術・入院
  • 抗がん剤治療
  • 分子標的薬による治療
  • ホルモン療法

など、医療費が高額になったり、治療が長期間にわたったりすることがあります。

高額療養費制度は、こうした治療を受ける患者さんやご家族の経済的な負担を軽減するための大切な制度です。

2026年8月から何が変わった?

今回の改定で特に知っておきたいポイントは、次の2つです。

① 1か月あたりの自己負担上限額の見直し
② 新しい「年間上限」の導入

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.1か月あたりの自己負担上限額が引き上げられました

高額療養費制度では、年収・所得区分に応じて1か月あたりの自己負担上限額が設定されています。

2026年8月から、この月ごとの上限額が一部引き上げられました。

たとえば、一般的な所得の世帯(年収約370万~770万円)の場合、

これまで:約80,100円
↓
改定後:約85,800円

となります。

そのため、手術や入院などで医療費が高額になった月は、これまでと比べて実質的な自己負担額が数千円程度増える可能性があります。

2.長期治療を支える「年間上限」が新設されました

月々の自己負担上限額は引き上げられましたが、一方で今回の改定では、**長期間治療を続ける方の負担を軽減するための「年間上限」**が新しく設けられました。

1年間(8月~翌年7月)に支払った自己負担額の合計が年間上限に達すると、それ以降の同期間内の自己負担が発生しない仕組みです。

たとえば、一般所得世帯の場合、年間上限は約53万円とされています。

乳がん治療ではどのような場合に関係する?

乳がん治療では、

  • 抗がん剤治療
  • 放射線治療
  • CT・MRIなどの定期検査
  • マンモグラフィ
  • 継続的な薬物治療

などが、数か月から年単位で続く場合があります。

たとえば、

「1か月の医療費は高額療養費制度の月額上限には届かないものの、毎月2万~3万円程度の支払いが長期間続いている」

というケースです。

このような場合でも、年間の自己負担額が年間上限に達すれば、それ以降の負担が抑えられるため、1年間を通した医療費負担に上限が設けられることになります。

3.「多数回該当」の軽減措置は継続されます

高額な医療費が何度も発生する方を対象とした**「多数回該当」**の仕組みは、今回の改定後も継続されます。

過去12か月以内に高額療養費制度の対象となった月が3回以上ある場合、4回目以降の自己負担上限額が引き下げられる制度です。

一般所得世帯の場合は、4回目以降の上限額が

44,400円/月

となります。

抗がん剤治療など、長期間にわたって高額な医療費がかかる患者さんにとって重要な負担軽減制度です。

窓口で慌てないために知っておきたい2つのポイント

1.マイナ保険証を活用しましょう

医療機関の受付でマイナ保険証を利用し、必要な情報の閲覧に同意することで、事前の手続きを行わなくても、窓口での支払いを高額療養費制度の自己負担上限額までに抑えられる場合があります。

手術や入院、高額な治療を予定している場合は、マイナ保険証の利用についてあらかじめ確認しておくと安心です。

2.医療費控除のために領収書を保管しましょう

高額療養費制度を利用した場合でも、実際に自己負担した医療費については、確定申告の**「医療費控除」**の対象となる場合があります。

1年間(1月~12月)の医療費を確認できるよう、領収書などは大切に保管しておきましょう。