脇の下(リンパ節)の違和感について

脇の下には多くのリンパ節が集まっており、乳房から流れてくるリンパ液がここを経由します。そのため、乳がんが発生した場合に最初に影響が及びやすい場所の一つです。乳房に自覚症状がない段階でも、脇の下の腫れや違和感が先に現れることがあります。
一方で、感染や炎症への免疫反応としてリンパ節が腫れることも多く、必ずしも悪性の変化を意味するわけではありません。ただし、痛みがないまま続く腫れや、乳房の症状と同時に現れる変化は、早めに確かめることが大切です。大阪市北区・梅田のブレストクリニック堂島では、脇の下の変化と乳房を併せて評価しています。
こんな症状はありませんか?
- 脇の下を触れるとしこりや腫れがある
- 片側の脇の下だけ腫れていて、左右差がある
- 触れると硬く、動きにくいリンパ節を感じる
- 脇の下の腫れに熱感や痛みがあり、数日続いている
- 痛みはないが、脇の下のしこりが気になる
- 脇の下のしこりが、以前より大きくなった気がする
脇の下の違和感・腫れの原因
脇の下の腫れや違和感の原因は、感染や炎症への反応から、良性の変化、乳がんの関与まで様々です。痛みを伴うかどうかが、原因を判断する一つの目安になります。
炎症・感染によるリンパ節の反応
細菌やウイルスへの感染、ワクチン接種への反応などによって、リンパ節が一時的に腫れることがあります。この場合は腫れた部分に痛みや熱感を伴うことが多く、感染や炎症が治まるにつれて、リンパ節の腫れも引いていくことがほとんどです。腕や手の傷、皮膚のトラブルがきっかけになることもあります。
副乳・良性のしこりによるもの
脇の下には、生まれつき乳腺組織の一部が残っていることがあります(副乳)。月経周期に合わせて張ったり腫れたりすることがあり、しこりのように感じる場合があります。また、粉瘤や脂肪腫のような皮膚・皮下の良性のできものが脇の下にできることもあります。これらは多くの場合良性ですが、検査で確認することが大切です。
乳がんによるリンパ節転移
乳がんがリンパ管を通じて脇の下のリンパ節に広がることがあります。この場合、痛みを伴わない硬いしこりとして触れることが多いとされています。乳房にしこりや皮膚の変化がなくても、脇の下のリンパ節が先に腫れることがあります。痛みのない腫れが続く場合は、早めに確かめることが重要です。
考えられる病気
乳がん(リンパ節転移)
乳房で発生したがんが脇の下のリンパ節に転移した状態です。痛みがないまま硬いしこりとして気づかれることが多く、乳房の症状と同時に現れる場合もあります。脇の下のリンパ節への転移の有無は、乳がんの病期(ステージ)を判断する上で重要な情報となります。脇の腫れが気になった場合は、乳房も併せて検査することが大切です。
乳腺炎
乳腺の炎症が強い場合に、脇の下のリンパ節まで炎症が波及し、腫れや痛みが現れることがあります。痛みや熱感を伴うことが多く、これが乳がん転移との見分けの目安の一つになります。授乳中だけでなく、授乳経験のない方にも起こることがあります。
副乳(ふくにゅう)
脇の下に乳腺組織が残存している状態です。月経周期に合わせて張りやしこりのような感触が現れることがあります。多くは良性ですが、副乳にも乳腺疾患が発生することがあるため、気になる変化があれば確認することをおすすめします。
反応性リンパ節腫大
感染や炎症への免疫反応として、リンパ節が一時的に腫れる状態です。原因が解消されれば自然に改善することが多いですが、数週間以上続く場合や腫れが大きくなる場合は、他の原因を除外するために検査を受けることをおすすめします。
脇の下の検査
脇の下の変化の原因を確かめるために、以下の検査を行います。
超音波検査(エコー)
脇の下のリンパ節の大きさ・形・内部の状態を評価するとともに、乳腺の内部も併せて確かめる検査です。脇の下と乳房を一体として評価し、その場で結果をお伝えします。
マンモグラフィ
X線で乳房全体を撮影する検査です。脇の下の変化が乳腺に起因する場合、乳腺内の病変を併せて評価するのに役立ちます。エコーと組み合わせることでより広範な評価が可能です。
細胞診・針生検
脇の下のリンパ節の変化が炎症によるものか悪性の病変によるものかは、画像だけで判断しきれない場合があります。エコーで気になる所見が確認された場合は、ご希望に応じてその日のうちに穿刺吸引細胞診(細い針で細胞を採取して調べる検査)や針生検(局所麻酔をして組織の一部を採取する検査)まで進めることが可能です。原因が明確になることで、その後の方針が立てやすくなります。より確実な診断が必要な場合は、吸引式乳腺組織生検を行うこともあります。
当院での対応
炎症や感染によるリンパ節の腫れであれば、原因に応じた対処と経過観察をご提案します。副乳や良性のしこりによる場合も、定期的に状態を確かめながら経過を診ていきます。
乳がんのリンパ節転移が確認された場合は、追加検査で状態を把握した上で、連携医療機関をご紹介します。
脇の下の腫れは乳房とのつながりが深い症状です。「しばらく様子を見ていた」という方も、まずはお気軽にご相談ください。