診断確定後に何が始まるのか

乳がんと診断された直後は、「これからどうなるのか」「どこで治療を受ければいいのか」と、様々な不安が一度に押し寄せてくることがあります。頭が真っ白になる、という方も少なくありません。
ただ、診断が確定してから治療が始まるまでには、一定の準備期間があります。その時間を使って、状況を整理しながら一つずつ確認していくことができます。すべてを一人で抱え込まず、まずは次の一歩だけを考えてください。大阪市北区・梅田のブレストクリニック堂島では、診断確定後の流れについても、段階的に丁寧にご説明しながらサポートしています。
情報は、一つずつ整理していく
診断が確定すると、手術・抗がん剤・ホルモン療法・放射線治療・再建など、治療に関する情報が一度に押し寄せてきます。すべてを同時に理解しようとすると、かえって何も考えられなくなってしまうことがあります。
当院では、その日に必要な情報だけをお伝えし、次回の来院時に続きをご説明するという形を大切にしています。「今日はここまで」と区切ることで、患者様が落ち着いて考えられる状態を整えます。最初から決めなければならないことは、思っているより多くありません。
まず、追加検査で全体像を確認する
治療方針を決めるには、まず病変の広がりや転移の有無を確認する必要があります。そのために行うのが追加検査です。
PET-CTは全身を対象とした検査で、他の臓器への転移がないかを評価します。MRIは乳腺内の病変の広がりや、複数の病変の有無を確認するのに適しています。これらの検査は、当院と連携する専門医療機関で受けていただく形となります。すべての結果が揃って初めて病期(ステージ)が確定し、治療方針の検討に入ることができます。
治療方針の決定と連携先の選択
追加検査の結果が揃った段階で、治療方針についてご説明します。手術・放射線治療・化学療法・ホルモン療法など、病変の状態に応じて複数の方法を組み合わせることが多いです。
治療を受ける専門医療機関は、患者様のご希望に合わせてご紹介します。乳房温存を希望される場合、乳房再建を希望される場合、自宅や職場から通いやすい施設を優先したい場合など、お一人おひとりの状況を踏まえてご提案します。乳房再建を希望される場合は、当院の院長が連携医療機関にて手術を執刀することも可能です。
診断から治療開始までの流れ
診断確定から治療開始までには、一般的に以下の期間がかかります。
- 針生検から病理結果の確認:約1週間
- 追加検査(PET-CT・MRIなど)の実施と結果確認:数週間
- 治療方針の決定と連携医療機関への紹介:1~2週間程度
- 手術日程の調整を含めた治療開始まで:診断確定から概ね1~2ヶ月程度
「早く決めなければ」と焦る気持ちはよくわかりますが、多くの乳がんはこの準備期間があっても治療の効果に大きく影響しません。一つずつ確認しながら、着実に進めることが大切です。
仕事と治療の両立について
乳がんの治療を受けながら仕事を続けている方は多くいます。両立のしやすさは、治療の内容・仕事の種類・職場の理解によって変わります。
手術の入院期間は方法によって異なりますが、数日~1週間程度が一般的です。デスクワークであれば、術後比較的早い段階で仕事に戻れることも多いでしょう。化学療法や放射線治療は外来で受けながら仕事を続けている方もいます。ただし副作用の出方によっては、一時的にスケジュールの調整が必要になることもあります。
連携医療機関を選ぶ際には、通院のしやすさも大切な要素です。職場や自宅からの距離を重視される場合は、その点も踏まえてご提案します。職場への告知や休職に関するご不安も、遠慮なくご相談ください。
オンコタイプDX(ゲノム検査)による最適な治療選択
ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の早期乳がんにおいて、手術後の抗がん剤(化学療法)を追加すべきかどうかを判断するために「オンコタイプDX(Oncotype DX®)」という遺伝子(ゲノム)検査を行うことがあります。
がん組織の遺伝子を調べることで、将来の再発リスクや抗がん剤による上乗せ効果(治療効果が期待できるか)を数値で予測することが可能です。不要な化学療法を回避し、患者様お一人おひとりに合わせた最適な治療計画を立てるために非常に役立ちます。適応となる状態や検査の詳細についても丁寧にご説明いたします。
診断後も、当院がサポートします
連携医療機関をご紹介した後も、当院との関わりは続きます。治療中・治療後に生じた疑問や体の変化など、気になることがあればいつでもご相談ください。「あの時もっと聞いておけば良かった」とならないよう、どのような段階でも相談できる場所でありたいと考えています。
治療方針について別の専門医の意見を聞きたい場合は、セカンドオピニオンのご相談にも対応しています。遠慮なくお申し出ください。