ドクターズインタビュー

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院長インタビュー

検診は、見つけて終わりではない 乳腺専門医が検診を担う理由

検診は、見つけて終わりではない
乳腺専門医が検診を担う理由

乳がん検診に注力している理由は?

乳がん検診に注力している理由は?

乳腺専門医として、手術から薬物療法、乳房再建まで経験してきました。その中で実感したのは、早く見つかれば選べる治療が格段に広がるということです。反対に、発見が遅れるほど、選択肢は狭まっていきます。これほど早期発見の意味が大きい病気は、そう多くはないと思っています。

だからこそ、「早く見つけること」に真剣に取り組みたいと思っています。治療の現場を知っているからこそ、検診で何を診るべきかがわかります。気になる所見の意味も、その先の選択肢も、検診のその場でお伝えすることができます。治療を経験した医師が検診を担うことの価値は、ここにあると思っています。

開業時にこだわったことは?

梅田・堂島エリアで働く女性が、気軽に立ち寄れる場所にしたいと思っていました。「仕事帰りにちょっと」という感覚で来られるクリニックです。乳がん検診は定期的に受けてこそ意味があります。そのためには、来院が負担にならないことが何より大切だと思っています。

クリニックの空間にもこだわりました。クリニックに足を運ぶのは、どこか気構えを要することが多いものです。その緊張感を少しでも和らげたくて、設計段階から関わりました。エントランスはコンクリートと木の質感が調和した空間で、待合スペースはラウンジのような雰囲気にしています。肩の力が抜けた状態で来ていただけるよう、素材・照明・動線を一つずつ選んでいます。「気軽に来られる」ことも、検診の大切な条件だと思っています。

院長が毎回エコーを実施 疑問をその場で解消できる検診

院長が毎回エコーを実施
疑問をその場で解消できる検診

エコーは毎回、院長が実施している?

はい、来院されたすべての方に私が超音波検査(エコー)を実施しています。理由はシンプルで、「画像を見た人間がその場で説明する」ことが検診の根幹だと思っているからです。
画像に何が映っているのか、前回と何が変わったのか、気になる部分がどんな状態なのか。検査した本人がその場で説明するため、疑問をその場で解消できます。そして同じ医師が担当するので、乳房の状態を継続して把握でき、わずかな変化にも気づきやすくなります。

豊胸後の方も受診できますか?

豊胸後の方も受診できますか?

はい、大丈夫です。豊胸(シリコンバッグやヒアルロン酸・アクアフィリング・脂肪豊胸等の挿入)後の乳がん検診は、対応できないクリニックが多いのが実情です。インプラントが入ると画像の見え方が変わり、正確に評価するには専門的な経験が必要なためです。「どこへ相談すればいいかわからない」とお困りになっている方も多いと思います。

私は乳房再建を専門の一つとしてきた乳腺専門医であり、外科専門医です。豊胸後の乳房の画像も正確に読み解けるため、安心して受診していただけます。BIA-ALCL(シリコンバッグ挿入後に極めて稀に生じるリンパ腫)のリスク管理や、バッグの定期的な状態確認にも対応しています。

乳がんは今や「9人に1人の病気」 続けることが、早期発見への近道

乳がんは今や「9人に1人の病気」
続けることが、早期発見への近道

現在、乳がんは増加傾向にある?

現在、乳がんは増加傾向にある?

私が研修医の頃、乳がんは14~15人に1人の病気だと言われていました。それが今では9人に1人とも言われています。食生活や生活習慣の変化が背景にあると言われていますが、検診を受けていない方がまだ多いことも、発見の遅れにつながっていると考えられています。この数字は、決して他人事ではありません。症状がない段階から定期的に検診を受けることが、早期発見への一番の近道です。

また、検診は一度受けて終わりではなく、続けることに意味があります。そして、始める年齢も大切です。乳がんは40代以降だけの病気ではなく、近年は30代での発症も増えています。30代の方にも、ぜひ検診を習慣にしていただきたいと思っています。

日頃からできることは?

「ブレストアウェアネス」という考え方をお伝えしています。しこりを懸命に探すのではなく、自分の乳房の状態に日頃から関心を持ち、「いつもと何か違う」という変化に気づけるようにしておくことです。入浴中に体を洗いながら意識する程度で十分です。

無理に探そうとすると、正常な乳腺組織を触って不安になることもあります。大切なのは「変化に気づくこと」であって、異常を探すことではありません。痛みでも違和感でも、「いつもと違う」と感じたら受診してください。乳がんは自覚症状がないまま進行することがある病気です。だからこそ、ブレストアウェアネスと定期検診を組み合わせることが、早期発見のための確実な備えだと思っています。

気になることを、その日のうちに 来て良かったと思っていただける場所に

気になることを、その日のうちに
来て良かったと思っていただける場所に

気になる所見があった場合は?

気になる所見があった場合は?

エコーやマンモグラフィで気になる所見が確認された場合、ご希望に応じてその日のうちに穿刺吸引細胞診(細い針で細胞を採取して調べる検査)や針生検(局所麻酔をして組織の一部を採取する検査)まで進めることが可能です。結果はおよそ1週間でわかります。さらに詳しい組織評価が必要な場合は、吸引式乳腺組織生検をご案内しています。「後日改めて」「別の施設へ」とならないよう、検診から精密検査まで一貫して対応できる体制を整えています。

万一、悪性が確認された場合も、ご希望に沿った連携医療機関をご紹介します。また乳房再建を希望する方には、連携医療機関にて私が手術を担当することも可能です。ラジオ波治療やロボット手術、内視鏡手術をご希望の方、又は放射線治療が必要な方には、適切な施設をご紹介します。治療の全体像を知っているからこそ、こうした次のステップまで見通したご案内が可能です。

検診をためらっている方へ、伝えたいことは?

「まだ症状がないから大丈夫」と思っている方にこそ、乳がん検診を受けていただきたいです。乳がんは、ある程度の大きさになるまで自覚症状が現れないことが多い病気です。痛みもなく、何も感じていない時期に、すでに変化が始まっていることもあります。気になってから受診した時には、発見が遅れてしまうこともあります。

「何も症状がないのに、受診してもいいのかな」と遠慮する必要はありません。検診は、怖いものを見つけるための時間ではなく、今の自分の乳房の状態を知るための時間です。何もなければ「良かった」という気持ちで帰っていただけます。それで十分です。気軽に来ていただくことが、一番大切なことだと思っています。

最後に、メッセージをお願いします

最後に、メッセージをお願いします

乳がんは、早く気づくほど、選べる治療の幅が広がります。よほど進行した状況でなければ、選べる治療は十分にあります。そして、治療の技術は確実に進んでいます。来ていただければ、一緒に考えられることがたくさんあります。

私がこの場所を開いたのは、「気になったら、すぐに確かめられる場所」を梅田・堂島に作りたかったからです。大きな病院に行くほどではないかもしれないけれど、でも気になっている。そういう方の、最初の一歩になれる場所でありたいと思っています。乳房のことが気になったら、どうぞ気軽にいらしてください。