乳がんの種類

乳がんの種類

乳がんの種類について

乳がんの種類について

乳がんは一種類の病気ではなく、発生する箇所、周囲への広がり方、がん細胞が持つ性質によって複数に分類されます。種類によって選ばれる治療方法や使用する薬が異なるため、どの種類かを正確に把握することが、その後の向き合い方を決める出発点となります。

大阪市北区・梅田のブレストクリニック堂島では、乳がん検診で気になる所見が確認された場合に、当日のうちに針生検(組織を採取して詳しく調べる精密検査)まで進められる体制を整えています。

発生する箇所による分類

乳がんは、乳管または乳腺の小葉のどちらかに発生することがほとんどです。発生した箇所によって種類の名称が変わり、それぞれに異なる特徴があります。

乳管がん

乳汁を乳頭まで運ぶ管(乳管)から発生する「乳管がん」は、乳がんの中で最も多い種類です。乳房にしこりとして触れることが多く、マンモグラフィでは石灰化として映ることもあります。初期段階では自覚症状がほとんどなく、定期検診で発見されるケースも少なくありません。超音波検査(エコー)とマンモグラフィを組み合わせることで、より早い段階での発見につながります。

小葉がん

母乳を作る乳腺の小葉から発生する「小葉がん」は、乳管がんに比べると発生頻度は低いものの、しこりとして触れにくく、マンモグラフィにも映りにくい性質があります。両側の乳房に発生しやすい傾向があり、エコーを活用した丁寧な検診が重要です。

広がり方による分類

発生した箇所とは別に、がん細胞が乳管や小葉の外へどの程度広がっているかによって、「非浸潤がん」と「浸潤がん」に分類されます。

非浸潤がん

がん細胞が乳管や小葉の内側にとどまっており、周囲の組織へ広がっていない状態を「非浸潤がん」と言います。転移のリスクが極めて低い段階の乳がんで、早期発見の代表的な形です。

自覚症状がほとんどなく、マンモグラフィやエコーによる定期検診で発見されるケースが多いのが特徴です。この段階で見つかれば、体への負担が少ない治療方法を選べる可能性が高まり、乳房の形を残した手術が選択できるケースも増えます。検診で早期に発見することの意義が、最もよく表れる段階と言えます。

浸潤がん

がん細胞が乳管や小葉の外へ広がり、周囲の組織に入り込んだ状態を「浸潤がん」と言います。乳がん全体の多くを占めており、進行するとリンパ管や血流を通じて他の臓器へ転移することがあります。

ただし、浸潤がんと診断されても、治療の選択肢がなくなるわけではありません。乳がんの治療技術は着実に進んでおり、がんの性質や発見の時期に応じた様々な方法で向き合うことができます。当院の院長は乳がんの治療現場にも長く携わってきており、種類の確認からその先の選択肢まで、その場でお伝えできる体制を整えています。

がんの性質による分類(サブタイプ)

発生箇所や広がり方とは別に、がん細胞が持つたんぱく質や受容体の有無によって「サブタイプ」に分類されます。サブタイプはどの薬が適しているかを判断する重要な指標で、針生検などで採取した組織を病理検査することで確認されます。サブタイプがわかることで、治療の組み合わせがより具体的に見えてきます。

ホルモン受容体陽性型(ルミナール型)

女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)の影響を受けて増殖するタイプです。乳がんの中で最も多い種類で、ホルモン療法が有効な場合があります。増殖スピードが比較的緩やかな傾向があると言われており、継続的な治療と経過観察が重要とされています。

HER2陽性型

細胞の増殖を促すたんぱく質「HER2(ハーツー)」が過剰に発現しているタイプです。増殖が速い傾向があるとされていますが、HER2を標的とした分子標的薬の開発が進んでおり、治療の選択肢が広がっています。診断の際にはHER2検査が実施されます。

HER2検査とは

HER2の発現状況を調べる検査で、針生検で採取した組織を用いて病理検査で確認します。陽性・陰性の判定によって治療方針が変わるため、乳がんの診断において重要な検査の一つです。

トリプルネガティブ型

ホルモン受容体・HER2のいずれも陰性のタイプです。ホルモン療法や分子標的薬が使えないため、化学療法(抗がん剤)が主な治療方法となります。近年は免疫チェックポイント阻害薬との組み合わせなど、新たな治療の研究が進んでいます。

種類を知ることで、次の一歩が見えてくる

乳がんは種類によって適した治療方法が異なります。種類を正しく把握することが、その後の方針を決める出発点になります。

当院では、検診で気になる所見が確認された場合に、当日のうちに精密検査まで進めることが可能です。種類の確認を早い段階で行い、その先の方針を一緒に考えていきます。乳がんの種類や検査内容について疑問がございましたら、お気軽にご相談ください。